最終更新日:2026年8月31日

この記事の要約
舞鶴市の令和7年度決算では、市民税収入が前年度から 6億4,879万2,912円増加し、 14.9%の増収となりました。
一方で、物価高が続き、市民生活がその分豊かになったとは言いにくい状況です。 賃金が上がっても、生活費や税負担も増えています。
令和7年度の個人市民税の賦課人員は 45,169人。 市民税の増収分を単純に割ると、 1人あたり約1万4,000円規模になります。
非課税世帯や生活に困っている方への支援は必要です。 しかし同時に、税金を払い続けている納税者にも、 分かりやすいメリットや還元策が必要ではないでしょうか。
無駄な事業や費用対効果の低い支出を見直し、 増えた税収を納税者にも還元する。 そんな市政運営を考えるべきだというのが、この記事の主張です。
舞鶴市の令和7年度決算が発表されました。
一般会計は歳入・歳出ともに前年度を上回り、黒字決算となっています。
その中で、私が特に注目したのが市民税の大幅な増収です。
令和7年度の市民税収入は、
50億1,108万9,586円
前年度は、
43億6,229万6,674円
でした。
つまり、わずか1年間で、
6億4,879万2,912円の増収。
増加率は、
14.9%です。
市民の暮らしは14.9%豊かになったのでしょうか?
ここで考えていただきたいのです。
市民税は14.9%も増えました。
では、舞鶴市民の暮らしも14.9%豊かになったでしょうか。
おそらく多くの方は、そう感じていないと思います。
スーパーへ行けば食品は値上がり。
ガソリンも高い。
電気代、日用品、外食、住宅関連費用。
あらゆるものが値上がりしています。
確かに賃金が上がった人もいます。
しかし、賃金が上がれば、その所得に応じて市民税などの負担も増えます。
舞鶴市自身も今回の決算資料で、市税増加の背景として定額減税の終了や、物価高騰による賃金上昇などを挙げています。
つまり、
物価高で生活費が増え、賃金も多少上がった結果、市の税収も増えている。
こういう側面があるわけです。
市税全体でも約5.7億円の増収
市民税だけではありません。
固定資産税、軽自動車税、たばこ税などを含めた市税全体では、
令和6年度
113億2,678万2,041円
から、
令和7年度
118億9,994万5,258円
となり、
5億7,316万3,217円増えています。
市民税が大幅に増えた一方、固定資産税など一部の税収が減ったため、市税全体では約5.7億円の増収になっています。
それでも大きな金額です。
個人市民税の賦課人員は45,169人
決算資料には、個人市民税の賦課人員として、
45,169人
と記載されています。
2026年7月1日時点の舞鶴市の推計人口72,367人と比較すると、およそ62%に相当します。
つまり、市民全員が個人市民税を負担しているわけではありません。
子ども、所得のない人、一定所得以下の人など、市民税の賦課人員に含まれない市民もいます。
その一方で、約4万5千人の市民が、市民税を負担しています。
増収分だけで、納税者1人あたり約1万4千円
ここで単純計算してみます。
市民税の増収額、
6億4,879万2,912円
を、個人市民税の賦課人員45,169人で割ると、
1人あたり約1万4,000円
になります。
もちろん、これはあくまで単純計算です。
所得によって納税額は違いますし、市民税の増収分をそのまま全員へ均等に返せるという意味ではありません。
しかし私は、この数字を見て一つ疑問を持ちます。
これだけ税収が増えたのであれば、その一部を納税者に還元するという考え方があってもいいのではないでしょうか。
非課税世帯への支援は必要です
ここは誤解してほしくありません。
非課税世帯や生活に困っている方への支援をやめろという話ではありません。
物価高の影響を強く受ける低所得世帯を支援することは必要です。
舞鶴市でも、水道基本料金の無料化や学校給食費の無償化など、市民生活を支える施策が行われています。
私は、こうした取り組みについては評価しています。
ただし、これらは基本的に広く市民を対象とした施策です。
私が今回言いたいのは、
税金を負担している人にも、もう少し分かりやすいメリットがあっていいのではないか
ということです。
納税者はいつも「支える側」なのか
行政の支援策を見ると、
「非課税世帯へ給付」
「低所得世帯へ給付」
といった制度は数多くあります。
もちろん必要な支援です。
しかし、その一方で働いて税金を払い続けている人からすると、
「自分たちはいつも払う側ではないか」
という気持ちになるのも理解できます。
物価高の中でも働き、
所得税を払い、
市民税を払い、
社会保険料を払い、
住宅ローンや家賃を払い、
子育てや介護をしながら生活している。
そんな現役世代や納税世帯にも、行政からの分かりやすい還元があっていいと私は思います。
税収が増えたら新しい事業を増やす、でいいのでしょうか
行政は税収が増えると、新しい事業を考えます。
イベントを増やす。
PR事業を増やす。
委託事業を増やす。
新しい施設を整備する。
しかし、本当にそれだけでいいのでしょうか。
私は、
税収が増えたら、まず市民に返す
という選択肢も必要だと思っています。
特に今回のように、物価高の影響を受けて市民の所得が増え、その結果として市税収入が大幅に増えたのであれば、なおさらです。
「税金の取りすぎ」になっていないか
税金には、行政サービスを維持するという重要な役割があります。
消防、道路、教育、福祉、防災。
必要なものには当然、税金を使わなければなりません。
しかし、
必要性の低い事業、
効果の見えないPR、
費用対効果が不明なイベント、
不要不急の大型事業、
こうしたものに税金を使いながら、
「財源がありません」
と言われても、納税者は納得できないのではないでしょうか。
私は今回の市民税約6.5億円増収という数字を見て、
「少し取りすぎているのではないか」
という問題提起をしたいと思います。
現金給付だけが還元ではありません
私は、市民税増収分をそのまま現金で返せ、と言っているわけではありません。
方法はいろいろあります。
例えば、
- 市民税を負担している人を対象とした一時的な還元策
- 市民税の負担軽減につながる制度
- 現役世代への独自支援
- 子育て世帯の所得制限を緩和した支援
- 市内で使える納税者向け還元策
などです。
制度上何が可能なのかは、当然精査する必要があります。
しかし、
「納税者に返す」という発想自体は持つべき
だと思います。
市民から預かった税金です
私はいつも言っています。
税金は市役所のお金ではありません。
市民から預かったお金です。
市民が汗をかいて働いて納めた税金です。
だからこそ、
「使えるから使う」
ではいけません。
本当に必要なのか。
市民の利益になっているのか。
もっと安くできないのか。
民間でできないのか。
そして余裕があるのであれば、
市民、特に納税者へ返せないのか。
そこまで考えるのが行政の仕事だと思います。
市民税14.9%増。その恩恵を市民にも
令和7年度の市民税は、
約6億5千万円増えました。
増加率は、
14.9%です。
これは行政にとっては「増収」かもしれません。
しかし、そのお金の原資は市民の所得です。
市民の暮らしが苦しい時だからこそ、
増えた税金をどう使うのか。
そこをもっと厳しく考える必要があります。
非課税世帯への支援は必要。
生活に困っている人への支援も必要。
でも同時に、
税金を払い続けている納税者にもメリットが必要です。
私は、
無駄な事業を削り、余裕が生まれた財源は納税者にも還元する。
そんな分かりやすい舞鶴市政を目指すべきだと考えています。
関連資料・参考リンク
本記事は、舞鶴市が公表している令和7年度決算資料および人口資料をもとに作成しています。
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舞鶴市|令和7年度決算概要
歳入・歳出、市税、市債、基金、財政指標などを確認できます。 -
舞鶴市|決算資料一覧
事業実績報告書や過年度の決算資料などを確認できます。 -
舞鶴市|推計人口
舞鶴市の毎月1日現在の推計人口を確認できます。
※令和7年度事業実績報告書では、市民税収入、個人市民税の賦課人員、市税全体の収入状況などを確認しています。


