
舞鶴市の地域医療を守る|病院再編・救急・通院支援|森本たかし
病院再編・救急医療・通院支援を考える
病気やけがをしたとき、必要な医療を受けられること。
救急時に、適切な病院へ搬送されること。
高齢になり、自動車を運転できなくなっても通院できること。
子どもを安心して産み、育てられること。
地域医療は、市民の命と暮らしを守る重要な生活基盤です。
舞鶴市には複数の公的病院がありますが、医師や看護師の不足、診療科の縮小、病院経営、施設の老朽化など、多くの課題があります。
今、病院再編や医療機能の集約が市役所内部で議論されています。
しかし、建物を新しくすることや、病院の数を減らすこと自体が目的になってはいけません。
市民が必要な医療を受けられるのか。
救急医療を維持できるのか。
高齢者が通院できるのか。
医師や看護師を確保できるのか。
建設費や運営費を将来まで負担できるのか。
こうした点を一つずつ確認する必要があります。
病院の都合ではなく、市民の命と暮らしを中心に地域医療を再構築する。
これが、森本たかしの地域医療政策です。
この記事の要約
地域医療は生活インフラです
道路や上下水道と同じように、医療も市民生活に欠かせない基盤です。
若いときは病院を利用する機会が少なくても、年齢を重ねれば通院する回数は増えます。
現在の現役世代も、10年後、20年後には、医療を必要とする機会が増えていきます。
地域医療の問題は、現在の高齢者だけの問題ではありません。
今働いている世代が、将来も舞鶴で安心して暮らし続けられるかという問題です。
また、医療体制が不十分な地域では、若い世代や子育て世帯が定住をためらう可能性があります。
企業が従業員を採用する場合も、地域に安心できる医療があるかは重要です。
医療は福祉政策であると同時に、人口、雇用、企業立地にも関わる政策です。
舞鶴市の地域医療が抱える課題
舞鶴市の地域医療には、複数の問題があります。
- 医師不足
- 看護師不足
- 診療科の縮小
- 救急受入体制
- 病院経営の悪化
- 建物や設備の老朽化
- 病院間の役割分担
- 高齢者の通院手段
- 地域による医療格差
- 診療所の後継者不足
- 災害時の医療体制
これらの問題は、一つの病院だけでは解決できません。
舞鶴市内の病院、診療所、京都府、消防、介護事業者、近隣自治体などが連携する必要があります。
病院の数だけで判断しない
舞鶴市内には複数の病院があります。
病院が複数あることは、市民にとって安心につながる面があります。
一方で、医師や看護師が分散し、同じような機能を複数の病院が維持することで、経営や人材確保が難しくなる場合もあります。
病院の数が多ければ安心とは限りません。
反対に、病院を一つにまとめれば効率的になるとも限りません。
重要なのは、
- どの診療科が必要か
- どの病院が何を担当するか
- 夜間や休日に対応できるか
- 救急患者を受け入れられるか
- 医療スタッフを確保できるか
- 市民が通院できる場所か
という医療機能です。
「何病院を残すか」から議論を始めるのではなく、「舞鶴市民に必要な医療機能は何か」から考えます。
舞鶴市内で維持すべき医療機能を明確にする
すべての高度医療を舞鶴市内で完結させることは、現実的に難しい場合があります。
一方で、市外へ行かなければ何も診てもらえない状態も適切ではありません。
舞鶴市内で最低限維持すべき医療機能を明確にする必要があります。
市内で維持すべき機能の例
- 初期救急
- 入院が必要な一般医療
- 高齢者医療
- 慢性疾患の管理
- 小児医療
- 産婦人科医療
- リハビリテーション
- 在宅医療
- 災害時医療
- 健診・予防医療
- 終末期医療
- 地域の診療所を支える機能
どの機能を市内で維持し、どの機能を近隣地域と連携するのかを、市民に分かりやすく示します。
高度医療は中丹医療圏で連携する
高度な手術、専門性の高い治療、重篤な救急患者などについては、舞鶴市内だけでなく、中丹医療圏全体で医療を支える必要があります。
福知山や綾部などの医療機関と連携し、患者の状態に応じて適切な病院へ搬送する仕組みを整えます。
ただし、「高度医療は市外へ任せる」と決めるだけでは不十分です。
市外搬送を増やす場合は、
- 搬送時間
- 救急車の稼働
- 患者や家族の負担
- 退院後の通院
- 病院間の情報共有
- 冬季や災害時の交通
- 舞鶴市内へ戻る医療体制
を確認する必要があります。
広域連携は、舞鶴市内の医療を縮小するためではなく、市民がより適切な医療を受けるために行うものです。
救急医療を守る
救急医療は、地域医療の中でも特に重要です。
救急車を呼んでも受入病院が決まらない。
市外の病院まで搬送される。
救急車が長時間、市外へ出たままになる。
こうした状態が続けば、市民の不安は大きくなります。
検証すべき項目
- 救急搬送件数
- 市内病院の受入件数
- 受入を断った件数と理由
- 市外搬送件数
- 搬送先が決まるまでの時間
- 病院到着までの時間
- 救急車が市外へ出ている時間
- 夜間・休日の医療体制
- 診療科別の受入状況
- 高齢者施設からの搬送状況
これらの情報を確認し、救急医療の問題が医師不足なのか、病床不足なのか、病院間の連携不足なのかを明らかにします。
救急車を適正に利用できる環境をつくる
救急医療を守るためには、市民側の理解も必要です。
緊急性の低い症状で救急車を利用する人が増えれば、本当に緊急性の高い患者への対応が遅れる可能性があります。
ただし、市民に利用自粛を求めるだけでは解決しません。
夜間や休日に、どこへ相談すればよいか分からない。
自家用車で病院へ行けない。
症状の緊急性を判断できない。
こうした事情があります。
必要な取り組み
- 救急相談窓口の周知
- 夜間・休日診療の案内
- 症状別の相談先
- 高齢者施設への医療支援
- 在宅医療との連携
- 救急車を呼ぶべき症状の啓発
- 搬送以外の移動手段の検討
市民に我慢を求めるのではなく、適切な相談先へつなぐ仕組みを整えます。
一人の医師に依存しない体制をつくる
地域の診療所や診療科が、特定の医師一人に依存している場合、その医師が退職、病気、事故などで勤務できなくなれば、診療体制が維持できなくなります。
個人の努力や使命感だけで地域医療を支える体制には限界があります。
必要な対策
- 複数医師による診療体制
- 病院間での応援体制
- 京都府との人材調整
- 大学病院との連携
- オンライン診療の補助的活用
- 若手医師の研修受入
- 代診医の確保
- 医師の負担軽減
- 看護師や医療職との役割分担
医師不足を一人の医師の献身で埋めるのではなく、組織と地域全体で支えます。
医師を呼ぶだけでなく、働き続けられる環境をつくる
医師や看護師の確保については、採用人数だけが注目されがちです。
しかし、採用できても短期間で退職すれば、医療体制は安定しません。
働き続けるために必要なこと
- 過度な当直や時間外勤務を減らす
- 診療科間の負担を調整する
- 子育てと仕事を両立できる環境
- 住宅や家族の生活支援
- 研修・専門医資格の支援
- 医療機器や診療環境の整備
- ハラスメント防止
- チーム医療の推進
- 事務作業の軽減
- 将来のキャリアが見える人事
舞鶴へ来てもらう施策と、舞鶴で働き続けてもらう施策を一体的に進めます。
看護師・医療職の確保
地域医療は医師だけで支えられているわけではありません。
看護師、薬剤師、臨床検査技師、放射線技師、リハビリ職、介護職、事務職など、多くの職種が必要です。
医師を確保しても、他の医療職が不足すれば診療体制は維持できません。
主な取り組み
- 医療職の採用状況を確認する
- 離職理由を調査する
- 市内での養成・実習を支援する
- 奨学金制度を検証する
- 復職支援を充実させる
- 育児・介護との両立を支援する
- 病院間の人材交流を進める
- 業務負担の偏りを見直す
人材確保策は、採用広告を出すだけでなく、職場環境の改善まで含めて考えます。
高齢者の通院手段を確保する
高齢になると、自動車の運転を続けることが難しくなります。
病院があっても、通院できなければ医療を受けられません。
舞鶴市では、地域によって公共交通の状況が異なります。
病院再編によって医療機関が遠くなれば、高齢者や家族の負担が増える可能性があります。
通院支援の方向性
- 病院と主要地域を結ぶ交通
- 予約型乗合交通
- 小型車両の活用
- 福祉有償運送
- タクシー利用支援
- 病院間の連絡バス
- 高齢者施設との共同送迎
- 通院日をまとめる仕組み
- オンライン診療と訪問診療の活用
病院の場所を決める際には、建設用地や病院経営だけでなく、市民が実際に通えるかを判断基準にします。
東舞鶴・西舞鶴・周辺地域の利便性を考える
舞鶴市は東西に市街地が分かれ、加佐、大浦など広い地域を抱えています。
医療機能を一か所へ集約すれば、医療スタッフや設備を効率的に配置できる可能性があります。
一方で、一部地域から病院が遠くなり、通院や救急搬送に時間がかかる可能性があります。
再編案を検討する際には、
- 各地域からの移動時間
- 公共交通
- 救急搬送時間
- 高齢者人口
- 災害リスク
- 道路状況
- 冬季の交通
- 病院周辺の渋滞
- 駐車場
を比較します。
東西の対立で病院問題を考えるのではなく、舞鶴市全体として必要な機能と交通を整えます。
病院再編は複数案を比較する
病院再編では、一つの案だけを示し、「これしかない」と市民へ説明する方法は適切ではありません。
少なくとも、複数の選択肢を示す必要があります。
比較する案の例
- 現在の病院体制を維持する案
- 病院ごとの役割分担を強化する案
- 一部の診療機能を統合する案
- 市民病院を核とする再編案
- 新たな統合病院を建設する案
- 既存施設を改修して活用する案
- 中丹医療圏との連携を強める案
それぞれについて、
- 建設・改修費
- 運営費
- 医療機能
- 必要な人員
- 救急体制
- 通院利便性
- 実現までの期間
- 将来の修繕費
- 災害リスク
- 市民負担
を比較します。
新病院を建てれば解決するとは限らない
病院の建物が古い場合、新築が必要になることがあります。
しかし、新しい病院を建設しても、医師や看護師を確保できなければ医療は提供できません。
また、建設費だけでなく、医療機器、情報システム、駐車場、道路、維持管理費など、多額の費用が必要です。
建築費や人件費が上昇する中で、当初計画より事業費が増える可能性もあります。
新病院計画で確認すること
- 建設費
- 土地取得費
- 医療機器費
- システム費
- 駐車場・道路整備
- 年間運営費
- 人件費
- 借入金と返済
- 大規模修繕費
- 将来の患者数
- 人材確保の見込み
- 既存施設の処分費
建物の新しさではなく、持続可能な医療体制かどうかを重視します。
既存施設の活用を比較する
新築だけでなく、既存病院の改修、機能変更、共同利用なども比較します。
既存施設を活用できれば、建設費を抑えられる可能性があります。
一方で、改修中の診療継続、耐震性、設備配置などの課題があります。
比較すべき内容
- 改修費
- 新築費
- 工事期間
- 診療への影響
- 耐震性能
- 動線
- 医療機器の設置
- 将来の増改築
- 維持管理費
- 災害リスク
「古いから壊して新しくする」と決めるのではなく、複数案を比較して市民に説明します。
病院経営を市民に分かりやすく示す
病院経営は専門用語が多く、市民には分かりにくい分野です。
しかし、公的病院の赤字や市からの負担は、市民の税金と関係します。
公開すべき内容
- 病院ごとの収支
- 市からの繰入金
- 患者数
- 病床利用率
- 救急受入件数
- 診療科別の状況
- 医師・看護師数
- 人件費
- 医療機器の更新費
- 建物の修繕費
- 未収金
- 将来の収支見込み
赤字だから不要、黒字だから必要という単純な判断はできません。
救急や小児科など、採算が取りにくくても地域に必要な医療があります。
経営状況と公益性の両方を示します。
公的病院の役割を整理する
民間病院と公的病院では、担う役割が異なる場合があります。
公的病院は、採算性が低くても地域に必要な医療を支える役割があります。
一方で、公的病院だから赤字を無制限に認めてよいわけではありません。
公的病院が担う役割の例
- 救急医療
- 災害医療
- 感染症対応
- 小児・周産期医療
- 不採算地域の医療
- 高齢者医療
- 医療人材の育成
- 地域診療所への支援
どの病院が何を担うのかを明確にし、重複と不足を整理します。
診療所と地域のかかりつけ医を守る
地域医療は、大きな病院だけで成り立つものではありません。
日常的な診療や健康管理を担う診療所、かかりつけ医が重要です。
診療所の医師が高齢化し、後継者が見つからなければ、地域の身近な医療が失われる可能性があります。
主な取り組み
- 診療所の後継者問題を把握する
- 医師会と連携する
- 病院から診療所への支援体制
- 医療機器の共同利用
- オンライン診療の補助的活用
- 訪問診療の支援
- 地域ごとの医療需要を確認する
- 閉院時の患者引継ぎを支援する
大きな病院へ患者を集中させるのではなく、診療所と病院の役割分担を進めます。
在宅医療と介護の連携
高齢化が進む舞鶴市では、病院の中だけで医療を完結させることはできません。
自宅や高齢者施設で療養する人を支える在宅医療が重要になります。
必要な連携
- 訪問診療
- 訪問看護
- 薬局
- ケアマネジャー
- 介護事業所
- 病院の退院支援
- 救急医療
- 家族支援
- 看取り
退院後に必要な支援が整わなければ、患者が再び入院する可能性があります。
医療と介護の情報共有を進め、切れ目のない支援をつくります。
予防医療と健康づくり
病気になった後の医療だけでなく、病気を予防し、重症化を防ぐ取り組みも重要です。
主な取り組み
- 健康診断
- がん検診
- 特定健診
- 生活習慣病予防
- 歯科健診
- フレイル予防
- 認知症予防
- 運動・社会参加
- 予防接種
- 健康相談
検診の案内を送るだけでなく、受診しない理由を調査します。
仕事、交通、費用、予約方法などの障壁を減らし、受診率向上につなげます。
災害時の医療体制を整える
舞鶴市では、地震、豪雨、土砂災害、原子力災害など、複数の災害リスクがあります。
災害時には、病院自体が被災する可能性もあります。
確認すべきこと
- 病院の耐震性
- 浸水リスク
- 非常用電源
- 燃料備蓄
- 医薬品備蓄
- 水の確保
- 通信手段
- 職員の参集
- 患者の避難
- 他病院との連携
- 道路が寸断された場合の対応
- 原子力災害時の医療体制
病院再編では、平常時の効率だけでなく、災害時にも医療を維持できるかを確認します。
市民参加で地域医療を考える
医療政策は専門的ですが、専門家だけで決めてよいものではありません。
実際に利用する市民、患者、家族、医療従事者の声を聞く必要があります。
市民へ示す情報
- 現在の医療機能
- 将来の患者数
- 医師・看護師の見込み
- 病院ごとの役割
- 再編の選択肢
- 費用
- 通院への影響
- 救急への影響
- 実施時期
- 将来負担
説明会を開催したという事実だけで、市民参加ができたとは言えません。
複数案を示し、市民の意見に対して、採用・不採用の理由を説明します。
市議として取り組むこと
市議会議員一人で、病院再編や医療体制を決めることはできません。
しかし、一人でも次のことはできます。
- 病院経営資料を調査する
- 救急搬送データを確認する
- 医師・看護師の配置状況を調べる
- 市から病院への負担額を確認する
- 病院再編の費用を検証する
- 建設費と運営費を確認する
- 市民への説明状況を質問する
- 高齢者の通院問題を取り上げる
- 医療従事者から意見を聞く
- 他自治体の再編事例を調査する
- 議会で複数案の提示を求める
- 決定過程と資料を市民へ公開する
- 改善状況を継続して確認する
医療は専門家に任せて終わるのではなく、市民の税金と暮らしの視点から検証します。
実施までの段階
第1段階 現状を調べる
- 病院ごとの診療機能
- 医師・看護師数
- 救急受入状況
- 病院収支
- 市からの負担
- 建物・設備の老朽化
- 通院交通
- 診療所の後継者問題
を整理します。
第2段階 必要な医療機能を決める
- 市内で維持する医療
- 広域連携する医療
- 各病院の役割
- 救急体制
- 在宅医療
- 災害医療
を整理します。
第3段階 複数案を比較する
- 現状維持
- 役割分担
- 一部統合
- 全体再編
- 新築
- 既存施設改修
- 広域連携
について、費用と市民への影響を比較します。
第4段階 市民へ説明する
- 説明会
- 資料公開
- 意見募集
- 医療従事者への聞き取り
- 地域別の意見交換
を行います。
第5段階 段階的に実施する
一度にすべてを変えるのではなく、救急、診療科、病床、通院交通など、優先度の高い分野から進めます。
第6段階 毎年度検証する
- 救急受入率
- 市外搬送
- 医師・看護師数
- 患者数
- 病床利用率
- 病院収支
- 通院負担
- 市民満足度
を確認します。
想定される課題
地域医療の再構築には、簡単に解決できない課題があります。
- 医師不足
- 看護師不足
- 病院間の利害
- 京都府との調整
- 建設費の高騰
- 病院経営
- 市民の地域感情
- 通院交通
- 救急体制
- 医療制度の変更
誰にとっても不利益のない再編案をつくることは難しいかもしれません。
だからこそ、都合の良い数字だけを示すのではなく、各案の長所と短所を公開します。
「決まった後に説明する」のではなく、決める前に市民と議論します。
守るべきものは建物ではなく医療です
古い病院を守ることだけが地域医療ではありません。
新しい病院を建てることだけが地域医療でもありません。
守るべきものは、市民が必要なときに必要な医療を受けられる体制です。
救急車を呼んだときに、受入病院がある。
高齢になっても通院できる。
子どもを安心して診てもらえる。
医師や看護師が働き続けられる。
災害が起きても医療を維持できる。
現在の現役世代が、10年後、20年後も舞鶴で安心して暮らせる。
そのための地域医療をつくります。
病院の数や建物ありきではなく、市民に必要な医療機能から考える。
決定してから説明するのではなく、複数案を示して市民と選ぶ。
市民の命と暮らしを守る地域医療へ。
市民の税金を守り、舞鶴を立て直す。
森本たかし
舞鶴再生の5本柱
主な具体策
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