最終更新日:2026年8月27日

この記事の要約
福知山市に人口で抜かれたこと自体を「勝ち負け」で語るつもりはありません。 大切なのは、なぜ福知山が人口減少社会の中でも相対的に強いのかを分析し、舞鶴の政策に生かすことです。
福知山は駅周辺に行政、医療、教育、企業、交通などの都市機能が比較的集約されており、 特に高校や大学など教育環境の充実が大きな強みになっています。
一方、舞鶴市は東西に都市機能が分散しており、人口が減るほど道路、上下水道、公共施設、行政サービスなどの維持負担が重くなります。 そのため私は、人口10万人時代の街を守るのではなく、5万人規模でも維持できる都市構造へ転換する必要があると考えています。
さらに今後は、宮津、綾部、高浜など周辺地域で働く人からも、 「働く場所はどこでもいい。でも住むなら舞鶴」 と選ばれる街を目指すべきです。
人口減少そのものは避けにくくても、教育、医療、住宅、交通、子育て、買い物などの生活基盤を強くし、 京都北部・若狭の生活拠点として人が集まる舞鶴をつくることはできると考えています。
先日、「福知山市の人口に舞鶴市が抜かれた」という内容を投稿したところ、次のようなご意見をいただきました。
コメ欄も見ましたが、近隣市町村との比較は無用な危機煽りだと思います。
それよりも減少する人口母数に対してどんな政策が打てるのか冷静に訴えた方が良いのではないですか?
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、単純に「福知山に抜かれた」「舞鶴が負けた」と危機を煽ることが目的ではありません。
私が問題にしているのは人口順位そのものではなく、
人口減少が続く中で、舞鶴市は今の都市構造や行政サービスを維持できるのか。
そして、
これからどういう街を目指すべきなのか。
という点です。
人口減少そのものを完全に止めるのは難しい
まず大前提として、私は人口減少そのものを完全に止めるのは非常に難しいと考えています。
舞鶴市だけの問題ではありません。
地方都市の多くが、
- 出生数の減少
- 若年層の都市部への流出
- 高齢化
- 生産年齢人口の減少
という共通の課題を抱えています。
もちろん、子育て支援や移住政策、雇用政策は必要です。
しかし、「人口を増やします」「若者を呼び戻します」と言うだけでは現実的ではありません。
まず必要なのは、
人口が減っても市民生活を維持できる街をつくること
だと考えています。
舞鶴を「10万人の街」から「5万人でも維持できる街」へ
舞鶴市はかつて人口10万人に近づいた時代がありました。
その時代につくられた道路、上下水道、公共施設、学校、行政サービスなどを、人口が減少した現在も維持しています。
しかし人口が減れば税収は減ります。
一方で、道路、水道管、橋、公共施設などは、人口が減ったからといって簡単に半分にはできません。
つまり、
人口が減っても、維持しなければならないインフラは残る。
ここが地方都市の大きな問題です。
だから私は、舞鶴市を
「人口10万人を前提とした街」から「5万人でも維持できる街」へ
作り替える必要があると考えています。
これは「人口5万人を目標にする」という意味ではありません。
むしろ逆です。
仮に5万人規模まで減少しても、行政サービスや生活インフラが維持できるよう、今から備えておくということです。
行政は動きが遅いです。
人口が6万人になってから慌てて再編を始めても間に合いません。
だからこそ、かなり先を見た都市設計が必要だと思っています。
福知山を冷静に分析すると、強みが見えてくる
では、なぜ福知山市は人口減少社会の中でも相対的に強いのか。
私は大きな理由の一つが、
都市機能の集約
にあると考えています。
福知山駅周辺を中心として比較的まとまった範囲に、
- 市役所などの行政機能
- 病院などの医療機能
- 学校などの教育機関
- 商業施設
- 企業や事業所
- 鉄道やバスなどの交通機能
が集まっています。
人口減少時代には、この「集約」が大きな強みになります。
特に大きいのが教育の強さ
福知山の強みとして、私が特に重要だと考えているのが教育環境です。
高校だけでなく大学などの高等教育機関があり、若い世代が地域に集まる仕組みがあります。
教育機関があることで、
学生が住む。
アルバイト需要が生まれる。
飲食店や小売店を利用する。
住宅需要が生まれる。
そして卒業後、その地域で就職する人も出てきます。
さらに子育て世代にとっても、
「子どもを育てるなら教育環境の整った街に住みたい」
という判断材料になります。
教育政策は教育だけの問題ではありません。
人口政策であり、雇用政策であり、地域経済政策でもある。
私はそう考えています。
舞鶴は東西に分かれ、都市機能が分散している
一方、舞鶴市には構造的な難しさがあります。
市街地が東舞鶴と西舞鶴に大きく分かれています。
これは歴史の中で形成された街の特徴なので、簡単に変えられるものではありません。
しかし人口減少社会では、この分散構造が維持コストの増大につながります。
公共施設も、
道路も、
上下水道も、
商業機能も、
行政サービスも、
東西それぞれで一定程度維持する必要があります。
人口10万人規模なら維持できたものでも、7万人、6万人、5万人となれば、一人当たりの負担は重くなります。
だからこそ、都市機能の整理と再配置を今から考える必要があります。
舞鶴の弱点の一つは教育環境
人口政策を考えるうえで、舞鶴市がもっと真剣に向き合うべきなのが教育です。
子育て世代は、住宅価格だけを見て住む場所を決めるわけではありません。
保育園、小学校、中学校、高校、その先の大学や専門教育まで含め、
「この街で子どもを育て続けられるのか」
を考えます。
高校卒業後、進学のために市外へ出る。
そして一度出た若者が、そのまま市外で就職する。
この流れが続けば、若年人口は減り続けます。
もちろん、大学を一つつくれば人口問題が解決するという単純な話ではありません。
しかし、
教育環境を強くしなければ、子育て世代に選ばれる街にはなりにくい。
これは現実だと思います。
近隣市町村との比較は「勝ち負け」のためではない
「近隣自治体との比較は必要ない」という意見も理解できます。
ただし私は、比較そのものが無意味だとは思っていません。
重要なのは、
なぜ人がその街を選ぶのか。
という違いを見ることです。
福知山に人口で抜かれたことを「舞鶴の負け」と捉えるのではなく、
福知山の強みを分析して、舞鶴の弱点と改善点を見つける。
そのための比較なら意味があります。
舞鶴は京都北部・若狭の「生活拠点」を目指すべき
少し厳しい話になりますが、これからの人口政策は舞鶴市内だけを見ていてはいけないと思っています。
今後、宮津市、綾部市、高浜町など周辺地域でも人口減少は進んでいきます。
その中で舞鶴市が目指すべきなのは、
周辺地域で働く人にも「住むなら舞鶴」と選ばれる街
になることです。
例えば、
宮津で働いているけれど舞鶴に住む。
綾部で働いているけれど舞鶴から通勤する。
高浜で働いているけれど、子育てや医療、買い物、教育環境を考えて舞鶴に住む。
こうした選択をしてもらえる環境をつくる必要があります。
これは「近隣自治体から人口を奪う」という話ではありません。
人口減少が進む京都北部・若狭地域全体の中で、
どの都市が生活拠点として選ばれるのか
という話です。
「働く場所はどこでもいい。でも住むなら舞鶴」
住む場所を決めるとき、人は勤務先だけで判断するわけではありません。
病院がある。
買い物が便利。
子どもの教育環境が整っている。
住宅を取得しやすい。
公共交通が使いやすい。
道路交通が便利。
災害時にも安心できる。
こうした生活条件を総合して居住地を選びます。
だから舞鶴市は、
「舞鶴市内に企業を誘致すれば人口が増える」
という発想だけではなく、
周辺地域へ通勤する人まで含めて、舞鶴を生活拠点として選んでもらう政策
を考える必要があります。
そのためには、
- 教育
- 医療
- 住宅
- 交通
- 子育て
- 買い物
- 防災
といった生活基盤を磨く必要があります。
特に子育て世代に、
「仕事は市外だけれど、子どもを育てるなら舞鶴に住みたい」
と思ってもらえる街になれば、人口減少を下支えする大きな力になります。
人口減少を止めるのではなく「人口減少に強い街」をつくる
私が考えている人口政策をまとめると、単純に「人口を増やす」という話ではありません。
まず、
5万人規模でも維持できる都市構造に変える。
次に、
教育、医療、交通、買い物、子育てなど生活機能を強くする。
そして、
京都北部・若狭の中で生活拠点として選ばれる街になる。
この順番です。
人口減少そのものは避けられないかもしれません。
しかし、
どこに住むかは人が選びます。
人口が減少する地域社会の中でも、舞鶴市に人を集めることはできると私は考えています。
福知山に抜かれたことより大切なこと
福知山市に人口で抜かれたこと自体が問題なのではありません。
本当に考えるべきなのは、
なぜ福知山は選ばれ、舞鶴は選ばれにくくなっているのか。
そして、
これから舞鶴をどんな街に変えるのか。
ということです。
近隣市町村との比較は、危機を煽るためではありません。
舞鶴の弱点を見つけ、他都市の強みから学び、政策に生かすために必要だと思っています。
私は、
「人口10万人時代の舞鶴を守る」のではなく、「人口5万人でも強い舞鶴をつくる」
という発想に切り替えるべきだと考えています。
そして最終的には、
「働く場所はどこでもいい。でも住むなら舞鶴」
そう思ってもらえる街にする。
それが人口減少時代の舞鶴市が目指すべき方向だと考えています。
皆さんはどう思われますか。
人口減少が進む中、舞鶴市はどんな街を目指すべきでしょうか。
ぜひご意見をお寄せください。

