最終更新日:2026年11月5日

京都舞鶴港の第2ふ頭に、新しい多目的クレーンが完成しました。
2026年10月26日の京都府の発表によると、2023年度から進めていた更新工事が完了し、11月15日から供用が開始される予定です。
現職の舞鶴市議会議員が、このクレーンの完成を成果として紹介しています。
しかし、ここで一つ確認しておきたいことがあります。
このクレーン更新工事は、舞鶴市ではなく京都府の事業です。
港湾設備が充実すること自体は歓迎します。
ただし、京都府が実施した事業を政治的な実績として紹介するのであれば、その議員が実際にどのような役割を果たしたのか、説明してほしいものです。
そして、私がもっと問題だと感じているのは、舞鶴市の港湾振興政策そのものです。
貿易歴約20年。それでも舞鶴市から一度も質問されたことがない!
私は舞鶴市内で約20年にわたり、海外との貿易事業を営んできました。
実際に舞鶴港を利用して商品を輸入している、地元では数少ない貿易事業者の一人です。
ところが、この約20年間、舞鶴市の行政担当者や市議会議員から、港湾利用の実情について質問されたことは一度もありません。
これは私自身の経験です。
もちろん、私以外の事業者には聞き取りをしているのでしょう。
しかし、市議会議員の皆さんが舞鶴港の振興政策を語るたびに、いつも不思議に思うのです。
「いったい誰に話を聞いて、どこの現場をリサーチしているのでしょうか?」(笑)
港湾振興を本気で考えるなら、実際に港を利用している事業者の声を聞くことが基本ではないでしょうか。
舞鶴市が掲げる港湾振興政策は現場に届いているのか?
舞鶴市は2026年度の施政方針でも、京都舞鶴港の振興を重要政策に掲げています。
企業へのトップセールス、貨物の集荷活動、中国直行コンテナ航路の復活などに取り組む方針を示しています。
こうした取り組み自体を否定するつもりはありません。
しかし、私が知りたいのは、その政策を考えるために、現場の声をどこまで集めているのかということです。
実際に輸入や輸出をしている企業は、どんな問題を抱えているのか?
なぜ舞鶴港を利用するのか?
逆に、なぜ利用できないのか?
輸送コスト、航路、通関、国内輸送、物流の利便性など、事業者にはそれぞれ事情があります。
私自身、長年貿易を続けてきたからこそ、こうした実務上の課題が企業の経営判断にどれほど大きく影響するかを知っています。
港湾振興を語るなら、まず現場の実情を知ること。
立派な政策を掲げることと、実際に企業が使いやすい港にすることは、まったく別の話なのです。
立派なクレーンを造るだけでは地域経済は活性化しない
今回完成した第2ふ頭のクレーンは、鉱石や木材チップ、鋼材、中古車などの荷役を担う設備です。
なお、今回のクレーンが設置された「第2ふ頭」と、コンテナ貨物などを扱う「舞鶴国際ふ頭」は別の施設です。
港湾設備の更新は、安全で安定した物流を維持するうえで必要な投資です。
しかし、設備を充実させれば、自動的に貨物が増えるわけではありません。
重要なのは、その設備をどれだけ有効に活用できるかです。
私は、港湾整備の成果と港湾振興の成果は分けて考えるべきだと思っています。
本当の港湾振興とは、実際に港を利用する企業を増やし、舞鶴の仕事や雇用、地域経済の活性化につなげることではないでしょうか。
せっかくの国際ふ頭を舞鶴の中小企業にも活用してほしい!
舞鶴には国際貿易に利用できる港湾施設があります。
私は、この港をもっと舞鶴市内の中小企業に活用してほしいと考えています。
例えば、海外から商品や原材料を仕入れたい企業が、舞鶴港を利用するための相談を気軽にできる仕組み。
通関業者や物流会社、港湾関係者と地元企業をつなぐ仕組み。
舞鶴港を利用した場合の輸送コストや利便性を比較し、地元企業が活用を判断できる情報提供。
こうした実務的な支援こそ、港湾振興に必要だと考えています。
大企業を誘致することも大切ですが、すでに舞鶴で事業を営んでいる中小企業が成長できる環境づくりも忘れてはいけません。
舞鶴の企業が海外から原材料を仕入れたり、海外に商品を販売したりする。
その物流に舞鶴港を活用することで、市内の企業や雇用、地域経済にも利益が生まれる。
私は、そんな港湾振興を目指したいのです。
市議会議員になったら、20年近い貿易経験を政策に生かす!
私は今回の舞鶴市議会議員選挙に立候補します。
私が市議会議員になったら、約20年にわたる貿易事業の経験を舞鶴市の港湾振興政策に生かしていきたいと考えています。
まず取り組みたいのは、実際に港を利用している企業や物流関係者の声を集め、舞鶴港の課題を明らかにすることです。
そして市議会では、港湾振興に関する予算や施策について、具体的に質問していきます。
どれだけの企業に聞き取りをしたのか?
港湾利用を増やすために、どのような課題を把握しているのか?
港湾振興に投入した税金が、実際にどれほどの成果につながっているのか?
こうしたことを徹底的に検証したいと考えています。
もちろん、舞鶴港の港湾管理者は京都府です。
だからこそ、舞鶴市だけで完結するのではなく、京都府や港湾関係者と連携し、市内企業の利用促進につながる政策を提案していく必要があります。
行政が何をしているのかチェックするだけでなく、実際に事業を営んできた経験を生かして、現実的な改善策を提案する。
これも私が市議会議員として取り組みたい仕事の一つです。
造って終わりの港湾振興から、使って稼ぐ港湾振興へ!
舞鶴港には、大きな可能性があります。
しかし、立派な施設があっても、それを使う企業が増えなければ地域経済は活性化しません。
必要なのは、港湾施設の整備と、実際に港を利用する企業の育成・支援を一体で考えることです。
私は、舞鶴港を単なる物流の通過点ではなく、舞鶴の企業が成長し、仕事とお金を生み出す拠点にしたいと考えています。
港湾振興を語るなら、まず現場を知ること。
そして、現場の課題を具体的な政策に変えていくこと。
私はこれまで培ってきた貿易事業者としての経験を、市議会という新たな舞台で生かしていきます。
造って終わりの港湾振興から、使って稼ぐ港湾振興へ。
森本たかし
参考資料
京都府「京都舞鶴港第2ふ頭多目的クレーン供用開始」(2026年10月26日報道発表)
舞鶴市「令和8年度施政方針」
https://www.city.maizuru.kyoto.jp/shicho/0000015282.html
京都舞鶴港公式サイト
https://www.port.maizuru.kyoto.jp/

