最終更新日:2026年9月3日

高潮への注意喚起だけで、市民は守れるのでしょうか

この記事の要約

舞鶴市の高潮対策は、注意喚起や土のう、排水ポンプだけでは限界があります。 気象庁の予測では、将来の海面水位上昇も想定されており、低い土地では浸水リスクがさらに高まります。 本当に市民を守るためには、専門家や議会も交え、区画整理と地盤のかさ上げを含めた舞鶴市の大改造を検討する必要があります。

高潮が心配さんからの投稿です。

舞鶴市のLINEで、高潮への注意喚起が最近は毎日のように届きます。

自家用車の避難場所や土のうステーションの案内もありましたが、正直それだけで十分なのでしょうか。

大雨が続き、さらに高潮が重なれば、海沿いや河口付近では浸水や道路冠水の危険があります。

高齢者だけの世帯、車を動かせない人、土のうを運べない人はどうすればいいのでしょうか。

毎回「注意してください」で終わるのではなく、舞鶴市として具体的な対策が必要だと思います。

冠水しやすい道路の把握、排水路や側溝の点検、要支援者への声かけ、自治会や消防団との連携。

こういう地味な防災こそ、市民の命と財産を守る仕事ではないでしょうか。

森本さんは、今の舞鶴市の高潮対策をどう見ていますか。
また、どうすれば本当に市民を守れる防災になると思いますか。


解答:区画整理と地盤のかさ上げをセットにした、舞鶴市の大改造しかない

ご質問ありがとうございます。
回答せせていただきます。

高潮への注意喚起そのものは必要です。
危険があるなら、市民に知らせる。これは行政として当然の仕事です。

ただし、問題はその先です。

毎回のように「高潮に注意してください」「車を移動してください」「土のうステーションを使ってください」と案内するだけで、本当に市民を守れるのか。私はかなり疑問です。

舞鶴は海と川に囲まれたまちです。
海岸や河口付近の低い土地では、大雨と高潮が重なれば、浸水や道路冠水の危険があります。

しかも気象庁の『日本の気候変動2025』では、日本沿岸の平均海面水位は、20世紀末、1986〜2005年平均を基準に、近未来2031〜2050年平均で約17〜19cm上昇すると予測されています。

さらに、最悪に近いシナリオでは、21世紀末に約73cm上昇する可能性もあります。

つまり、これからの舞鶴は、今までと同じ条件ではありません。

土のう、車の避難、LINEの注意喚起は、すべて応急処置です。
もちろん必要ですが、応急処置だけを続けても根本的な防災にはなりません。

ここは、はっきり言います。

将来の高潮や海面上昇を本気で考えるなら、現在の排水ポンプ方式だけでは限界があります

低い土地にたまった水を、後からポンプでくみ出す。
この発想だけでは、これからの時代には対応できません。

海面そのものが上がっていく以上、根本的にまちの構造を変える必要があります。

私が考える解決策は、区画整理と地盤のかさ上げをセットにした、舞鶴市の大改造です。

これは大げさに言っているのではありません。

海面水位が上がる時代に、低い土地をそのままにして、ポンプと土のうだけで守り続けるのは無理があります。

本当に守るべき地域があるなら、道路、住宅地、排水路、上下水道、公共施設の配置まで含めて、まち全体を作り直す覚悟が必要です。

当然、簡単な話ではありません。

十数年かかる大事業になります。
住民の合意も必要です。
多額の税金も必要になります。
一時的な移転や生活への影響も出てくるでしょう。

でも、それでもやるしかない地域は出てくると思います。

逆に言えば、ここまで踏み込まなければ、本当の意味での高潮対策にはなりません。

舞鶴市がまずやるべきことは、今の対策で守れる地域と、守りきれない地域を正直に示すことです。

どの地域が危ないのか。
どの道路が冠水しやすいのか。
今の排水ポンプで本当に対応できるのか。
将来の海面上昇に耐えられるのか。

ここを専門家も交えて検証し、市民に伝える必要があります。

そして、今までのように行政側だけで判断してはいけません。

高潮や海面上昇の問題は、土木、河川、港湾、防災、都市計画、気象、福祉など、さまざまな専門知識が必要です。

専門家を交えたうえで、議会でもしっかり議論し、市民に現実を説明する。
そのうえで、舞鶴市としてどの地域をどう守るのか、政治的に判断する必要があります。

本当に怖いのは、災害が起きた後に「想定外でした」と言われることです。

もう想定外ではありません。

海面水位が上がる。
高潮リスクが高まる。
低い土地は危なくなる。

ここまで分かっているなら、舞鶴市は市民任せの防災ではなく、市民を守る防災に変わるべきです。

高潮対策は、LINEで注意喚起して終わりではありません。

排水ポンプを増やすだけでも足りません。
土のうを配るだけでも足りません。

これからの舞鶴を本当に守るには、区画整理と地盤のかさ上げをセットにした、舞鶴市の大改造が必要です。

その厳しい現実を、まず市民に正直に伝えるところから始めるべきだと思います。

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