
お金の約束を守らない議員に税金を扱わせてよいのか?
日本維新の会京都府総支部は、舞鶴市議の福本明日香氏を除名したと発表しました。
京都新聞の記事によると、除名の理由は、党が公認の条件としていた「身を切る改革」を実行せず、今後の意思も確認できなかったためとされています。

維新府総支部では、議員報酬の一定割合を被災地や公益法人に寄付することを、公認の条件としていたとのことです。
福本氏は昨年度、その寄付を行わず、総支部から除名を通知されました。そして、期限までに異議申し立ても行わなかったと報じられています。
さらに福本氏本人もFacebookで、
「日本維新の会の党紀に関する規定を遵守できなかった」
「公認候補として掲げた公約を守ることができなかった」
と述べています。
ここが今回の問題の核心です。
これは、こちらが勝手に「公約違反だ」と決めつけている話ではありません。
本人自身が、公認候補として掲げた公約を守ることができなかったと認めています。
つまり、有権者から見れば、これは明確に公約違反の問題です。
しかし、私が特に問題視しているのは、そこからさらに一歩踏み込んだ部分です。
それは、福本氏のお金に対するルーズさです。
今回の件は、単に「考え方が変わりました」という話では済みません。
維新の公認条件として、議員報酬の一定割合を寄付するという約束があった。
つまり、支払うべき期限があり、守るべきルールがあったということです。
その支払いを行わず、結果として除名に至った。
ここは非常に重い問題です。
もし福本氏が、維新の考え方に疑問を持ち、「今後は地域内で使いたい」と考えるようになったのであれば、まず約束された支払いを済ませ、そのうえで党を離れるべきだったのではないでしょうか。
支払うべきものを支払ってから脱退する。
それなら、まだ筋は通ります。
しかし、今回の流れを見る限り、約束された支払いを行わず、そのまま除名処分になったように見えます。
これは政治理念以前の問題です。
お金の約束を守れるのか。
支払期限のある支払いを放置していないか。
公認時の条件を軽く見ていないか。
政治家として以前に、社会人としての信用に関わる問題だと私は思います。
私は、約束されたお金を払わないような人を、絶対に信用しません。
これは政治的立場の違いではありません。
右とか左とか、維新とか無所属とか、そういう話ではありません。
お金の約束を守るかどうか。
支払うべきものを支払うかどうか。
人として、社会人として、政治家として、最も基本的な信用の問題です。
もちろん福本氏は、「舞鶴で活動する市民と接する機会が増え、寄付ではなく地域内で使いたいという気持ちが強くなった」と説明しています。
地域のために使いたい。
市民のために役立てたい。
その思い自体を、私は完全に否定するつもりはありません。
しかし、「地域のため」という言葉は、お金の約束を守らなかったことの説明にはなりません。
地域のために使いたいと思ったのであれば、なおさら先に説明すべきです。
「私は維新の公認条件として掲げた寄付について、今後はこのような理由で別の形に変えたい」
「その代わり、具体的に地域のためにこう使います」
「維新のルールとは違う道を選ぶので、党との関係も整理します」
本来なら、そのような説明が必要だったはずです。
しかし今回、市民が大きく知ることになったのは、党から除名された後です。
これは順番が違います。
約束を変えるなら、先に説明する。
支払いをやめるなら、先に合意を取る。
党のルールに従えないなら、先に離党する。
それが筋ではないでしょうか。
「地域のため」という言葉は、とても美しい言葉です。
しかし、政治家が公約を守れなかった時、その美しい言葉だけで説明責任が消えるわけではありません。
ましてや、お金に関する約束です。
ここを曖昧にしてはいけません。
政治家は税金を扱う立場です。
市民の税金の使い道を審査し、行政の予算をチェックし、支出の妥当性を問う立場です。
その議員本人が、お金の約束にルーズであってよいのでしょうか。
支払うべきものを支払わず、後から「地域のために使いたかった」と説明すれば済むのでしょうか。
私は、それは違うと思います。
むしろ、税金を扱う議員だからこそ、お金に対する姿勢は一般市民以上に厳しく問われるべきです。
そして、この問題は福本氏個人だけの問題ではありません。
福本氏が所属する会派、超党・市民ファースト議員団は、この問題をどう考えるのでしょうか。
公約を守れなかった。
党の規定を守れなかった。
支払うべき寄付を行わず、維新から除名された。
そのような議員を、会派としてそのまま認めるのでしょうか。
会派構成は変わらないと報じられています。
しかし、それで本当に良いのでしょうか。
超党・市民ファースト議員団は、市民ファーストを名乗る会派です。
市民ファーストというなら、市民に対する説明責任を最優先にすべきではないでしょうか。
この問題について、会派としてどう受け止めるのか。
福本氏に説明を求めるのか。
それとも、何事もなかったかのように受け入れるのか。
ここは非常に重要です。
さらに言えば、この会派は市長に近い会派、市長会派とも見られています。
であるならば、なおさら問題です。
市長を支える立場の会派が、お金の約束を守らなかった議員をそのまま認めるのか。
公約違反をした議員を、そのまま会派内で問題なしとするのか。
これは政治倫理の問題です。
政治モラルの問題です。
市民に対して、どう説明するのかが問われています。
政治家が公約を守らなかった。
お金の約束を守らなかった。
そのことを本人も認めている。
それにもかかわらず、会派はそのまま。
これで市民が納得できるのでしょうか。
政治家は、行政に対して「税金の使い方がおかしい」と追及する立場です。
市役所に対して「支払いミスは許されない」と指摘する立場です。
行政の予算執行や契約、支出をチェックする立場です。
その議員自身が、お金の約束にルーズであれば、市民はどうやって信用すればよいのでしょうか。
私は、今回の件を非常に厳しく見ています。
なぜなら、これは単なる寄付未実施の問題ではないからです。
これは、公約違反の問題です。
そして、お金に対するルーズさの問題です。
さらに、政治家としての説明責任、会派としての政治倫理、市長会派としてのモラルの問題です。
謝罪だけで終わらせてよい話ではありません。
福本氏には、少なくとも次の点を市民に説明していただきたいと思います。
いつから考えが変わったのか。
なぜ党のルールを守れなくなったのか。
なぜ支払期限のある寄付を行わなかったのか。
そのことを党や市民に、いつ説明したのか。
寄付しなかった分は、実際にどこに、いくら、どのように地域のために使われたのか。
今後、公約やお金の約束をどう考えるのか。
そして、超党・市民ファースト議員団にも問いたい。
このようなお金にルーズな議員を、会派として認めるのですか。
市民ファーストを名乗るなら、市民に説明するべきではないですか。
市長会派として、この政治倫理の問題をどう考えるのですか。
政治家の約束は、軽くありません。
特にお金の約束は、絶対に軽く扱ってはいけません。
支払うべきものを支払わない。
期限のある支払いを放置する。
その後に「地域のため」と説明する。
それを市民が簡単に認めてしまえば、政治の信用はさらに失われます。
「地域のため」という言葉は、公約違反の免罪符にはなりません。
お金にルーズな政治家に、税金を扱う資格があるのか。
今回の福本明日香舞鶴市議の維新除名問題は、その根本を市民に突きつけているのです。


