
今回のAIデータセンター誘致を考えるうえで、
市民の中に根強く残っている記憶があります。
それが、過去のパーム油火力発電所誘致問題です。
① 過去にも「大型エネルギー案件」があった
当時、舞鶴市はパーム油を燃料とする火力発電所の誘致を進めました。
市の説明は、
- 環境リスクはない
- 投資リスクはない
- 地域経済にメリットがある
というものでした。
しかし、多くの市民が
- 環境負荷
- 大気汚染
- 火災リスク
- 事業継続性
に疑問を呈し、住民運動が広がりました。
最終的に誘致は実現しませんでした。
② 他地域の現実
その後、全国各地で建設されたバイオマス発電所では、
- 火災
- 爆発事故
- 悪臭・粉じん問題
- 住民トラブル
- 経営破綻
などが相次ぎました。
事業継続が困難となった案件も少なくありません。
つまり、
当時市民が懸念していたリスクは、決して非現実的ではなかった
ということになります。
③ 問題は「結果」より「姿勢」
パーム油発電が実現しなかったこと自体は、
ある意味で幸運だったのかもしれません。
しかし重要なのは、
当時の舞鶴市役所は、リスクを否定し続けた
という点です。
住民の懸念に対して、
- 「問題ない」
- 「大丈夫だ」
と繰り返した経緯があります。
結果として実現しなかったから良かった、ではなく、
リスクをどう検証したのか
どのような反省があったのか
が、いま問われるべきです。
④ 人事の継続性という不安
さらに、市民の不安を強めているのは、
当時パーム油発電誘致を担当していた課長が、
現在は部長としてデータセンター誘致の指揮をしている
という事実です。
これは個人攻撃ではありません。
問題は、
過去の検証が行われたのか
判断基準が変わったのか
という組織としての姿勢です。
行政は継続性を持つ組織です。
だからこそ、
- 過去の失敗から何を学んだのか
- リスク評価手法はどう改善されたのか
を示す必要があります。
⑤ 信頼は積み上げるもの
AIデータセンターは、
- 電力
- 水
- 騒音
- インフラ負担
といった新たな論点を含む大型案件です。
過去にリスクを過小評価した経緯がある以上、
「今回も大丈夫」と言われても、簡単には信じられない
という市民心理は自然なものです。
信頼は言葉ではなく、
- 数字
- 条件公開
- 第三者評価
- 契約条項の透明化
によって積み上げられます。
結論
今回の問題は、
データセンターそのものが悪いのか
ではありません。
過去に、
- 環境リスクを否定し
- 強引に進めようとした経緯
がある行政が、
再び大型案件を進めるとき、
どれだけ透明性を確保できるか
が問われています。
過去の反省が示されない限り、
市民が慎重になるのは当然です。

