
4区との統合選挙区で、舞鶴と北部が直面する現実
「候補者を一本化すれば勝てるのではないか」
京都5区が消え、京都4区との統合が現実味を帯びる中で、
多くの人がそう考えるのは自然なことです。
しかし結論から言います。
5区が候補者を一本化しても、
4区との統合選挙区では当選はかなり難しい。
これは悲観論でも諦めでもありません。
選挙制度と票の構造が導く、冷静な結論です。
一本化は「魔法の杖」ではない
まず大前提として、候補者一本化は重要です。
バラバラに戦えば勝てる選挙も勝てません。
しかし、一本化が本当に効果を発揮するのは、
双方の票の規模が、ある程度近い場合
に限られます。
今回想定されている
京都4区+5区の統合選挙区では、
この前提が成り立ちません。
統合後の選挙区は「票の重心」が都市部にある
統合された場合、新しい選挙区の構造はこうなります。
- 旧・4区側(京都市周辺):人口・有権者が多数
- 旧・5区側(舞鶴・北部):人口・有権者が少数
仮に5区側が 完全に一本化 したとしても、
選挙区全体では 少数派 です。
つまり、選挙戦の主戦場は、
京都市側(旧4区エリア)
になります。
ここで5区候補は、
最初から アウェーで戦う ことになります。
一本化しても「戦う場所の7割がアウェー」
5区候補の強みは明確です。
- 北部では高い知名度
- 地域密着型
- 現場を歩く力
しかし統合選挙区では、その強みが届く範囲が限られます。
都市部では、
- 知名度は限定的
- 組織基盤は薄い
- 投票行動は政党・全国争点寄り
結果として、
一本化しても、勝負の7割は不利な土俵
という状況になります。
これは努力不足ではありません。
構造の問題です。
無党派票が「北部候補」に流れるとは限らない
「無党派層が動けば逆転できるのでは?」
という期待もあります。
しかし都市部の無党派層は、
- 地域代表性より
- 政党のイメージ
- 知名度
- 国政テーマ
で投票する傾向が強い。
「北部を守る候補です」という訴えは、
北部では響いても、都市部では決定打になりにくいのです。
過去の統合・合区選挙が示す共通点
全国で行われてきた合区・大型選挙区の多くで、
- 人口の少ない地域の候補
- 過疎地側の候補
が勝った例は、極めて少数です。
理由は単純です。
人口の重心を押さえた側が勝つ
一本化は「前提条件」にはなっても、
逆転装置にはならない。
「頑張れば勝てる」は、残酷な誤解
この状況で負けたとき、
「努力が足りなかった」
「一本化が不十分だった」
と言われる可能性があります。
しかし、それは違います。
制度が、最初から北部に不利な勝負を強いているのです。
ここを見誤ると、
北部が負ける
→ 自己責任
→ 声がさらに弱くなる
という、最悪の連鎖が始まります。
結論:一本化しても「勝てる選挙」にはならない
整理します。
- 5区が候補者を一本化しても
当選はかなり難しい - 勝てるのは
- 政権崩壊級の逆風
- 都市部での大規模な票の流れ
という 例外的条件 がある場合のみ
通常の選挙環境では、
「善戦」はあっても、「勝利」は遠い
これが現実です。
だから、この問題の本質は「候補者」ではない
この問題は、
- 誰を立てるか
- 一本化できるか
ではありません。
舞鶴と京都府北部が、
国政で自分たちの代弁者を持てるのか
という、民主主義の根本の問題です。
選挙区が統合されるということは、
北部が沈黙するリスクを背負わされる
ということでもあります。


