
1. 事件の概要
令和3年7月、舞鶴市の東消防署で金庫が紛失しました。
中には現金35万3,000円、庁舎のマスターキーや予備キー、売掛金カードなどが保管されていました。
警察による現場確認・指紋採取などは行われましたが、被害届は提出されず、事件は現在も未解決のままです。
市議会では一度だけ質問がありましたが、その後の進捗確認はなく、事件は4年間放置されています。
2. 時系列の整理
発生前
- 令和3年7月16日(金)16:00頃
金庫の存在を最終確認。
3桁ナンバーキー付きの保管庫に施錠して保管。
事件発覚
- 7月20日(火)13:40頃
業者への支払いのため金庫を確認したところ、紛失が発覚。
内容物は現金353,000円、庁舎マスターキー、予備キー数本、売掛金カード1枚。 - 7月20日午後(16:30〜23:00)
職員を登庁させ、机・ロッカー・車内を点検するも発見できず。
職員への聞き取り調査も実施。
翌日の対応
- 7月21日(水)
- 「ほう・れん・そう票」で内部報告。
- 消防本部がニュースリリースを発表。
- 舞鶴警察署に相談、現場確認・指紋採取・情報提供依頼。
- ただし「被害届」は提出せず、口頭相談扱い。
3. 市議会での議論
- 令和3年8月20日(金) 議員協議会
- 鯛慶一議員が「1か月間、何も報告がなかった」と指摘。
- 消防次長・竹本佳康が答弁。
- 発覚当日に全職員のロッカー・車内を確認 → 発見されず。
- 警察が現場確認・指紋採取などを実施済み。
- 内部通報制度を導入、全容解明に全力で取り組むと説明。
- 紛失した予備キーは業務に影響なし。追加のカギを手配済み。
- 他署を調査し、対策を講じたと報告。
- 「今後は現金を保管しない」と再発防止を表明。
- しかし山本議長が「この程度とする」として議論を打ち切り。
- 議会としての追及はこの時点で終了。
4. その後の動き
- 令和4年2月17日
消防本部・市長公室が市議会議長に正式報告。
舞鶴警察署において捜査中と説明。
再発防止策(公金取扱い徹底、現金管理廃止、鍵管理強化など)を提示。
以降、消防署・市議会双方で新たな動きは一切なし。
5. 情報公開請求と回答
私たちが情報公開請求を行ったところ、公開されたのは以下のみでした。
- ニュースリリース
- 「ほう・れん・そう票」
- 議長報告
しかし、調査や進捗に関わる資料は一切存在せずとの回答。
【不存在の理由】
- 被害届は受理されず、口頭相談のため文書なし。
- 聞き取り調査記録は警察に提出済のため市にはなし。
- 内部マニュアルや会議記録は存在せず。
- 人事処分も行っていない。
つまり、**市役所と消防は「調査記録なし・処分なし・会議なし」**という事実が浮き彫りになっています。
6. 内部犯行の疑い
- 金庫は施錠された庁舎内で管理されていた。
- 暗証番号を知る職員しか開けられない。
- 外部侵入の痕跡はなし。
- 内容物は「現金+庁舎キー+カード」という極めて限定的なもの。
これらから、内部犯行の可能性が極めて高いと市民は考えるはずです。
7. 市民が抱く疑問
- なぜ市も議会も真剣に調べないのか?
- 内部の誰かを守っているのではないか?
- 庁舎の鍵が紛失したままで市民の安全は大丈夫なのか?
8. 政治的背景
この事件は多々見市政時代に発生しましたが、当時市議だった鴨田市長も議論の場にいました。
しかし、鴨田市長に変わってからも事件は放置され続けています。
9. まとめ
- 発生から4年間、調査も処分も記録もなし。
- 市議会は一度だけ議論し、その後は放置。
- 内部犯行の疑いが濃厚だが、真相は不明。
👉 この問題は「消防署の不祥事」だけでなく、「市議会の監視不全」と「市政全体の隠蔽体質」を示す象徴的な事件です。
私たちは今後も、市議会を含めた調査と追及を続けていきます。