夏のボーナス北部最高額の街で、本当に苦しむ民間の声は届いているのか

舞鶴市では、夏のボーナスとして総額9億5918万3524円が支給され、一般職員の平均は90万7045円、市議会議員は88万5500円です。

職員と市議のボーナス水準が、京都府北部で最高額であるとの報道を受けて、私は大きな失望を感じました。

舞鶴市役所の人たちや市議会議員は、舞鶴市で中小企業に勤める人たちの暮らしや苦しさを、本当に分かっているのでしょうか。

物価高に苦しむ中小企業の現実

物価は上がっています。
電気代も上がっています。
燃料費も上がっています。
資材価格も上がっています。
人件費も社会保険料も上がっています。

しかし、中小企業の売上や利益が、それに合わせて簡単に増えるわけではありません。

経営者は資金繰りに苦しみ、従業員は給料がなかなか上がらない。
家族経営の店は、毎月の支払いに追われる。
地元の小さな事業者は、将来への不安を抱えながら何とか踏ん張っている。

そのような現実がある中で、市役所職員と市議会議員のボーナスが北部最高額。

これを聞いて、舞鶴市民、とくに民間で働く人たちはどう感じるのでしょうか。

公務員の仕事を否定しているわけではない

もちろん、公務員の仕事を否定しているわけではありません。

市役所の仕事も、海上自衛隊も、海上保安庁も、消防も、警察も、市民生活や国の安全を支える大切な仕事です。

そこで働く人たちにも責任があり、苦労があることは分かります。

しかし、それでも民間の中小企業とは置かれている環境がまったく違います。

舞鶴市は官公庁の存在感が大きい街

舞鶴市は、官公庁の存在感が非常に大きい街です。

海上自衛隊、海上保安庁、舞鶴市役所、消防、警察、税務署、税関など、国や自治体に関係する職場が多くあります。

これは舞鶴市の特徴であり、強みでもあります。

しかし、官公庁関係の仕事は、民間企業と比べて景気の影響を受けにくく、比較的安定した仕事です。

一方で、舞鶴市内の中小企業、個人事業主、そこで働く市民は、景気の波を直接受けます。

売上が下がれば、すぐに経営に響きます。
仕入れが上がれば、利益が削られます。
人手不足になれば、現場が回らなくなります。
人口が減れば、お客さんも減ります。

中小企業は、毎日が現実との戦いです。

それでも舞鶴市の行政は、こうした中小企業や市民の声を本気で受け止めてきたのでしょうか。

私は、ここに大きな問題があると思っています。

取り残されてきた民間の声

舞鶴市は、公務員や官公庁関係の安定した雇用が厚い街です。

その安定した層の中で、本当に苦しんでいる中小企業や民間で働く人たちの声が、行政から取り残されてきたのではないでしょうか。

さらに問題なのは、行政の支援や事業の恩恵が、市内の中小企業全体に広がっているようには見えないことです。

一部の影響力のある企業。
行政と距離の近い団体。
観光関連の目立つ事業者。

こうしたところには、情報も機会も予算も集まりやすい。

一方で、本当に困っている小さな事業者、家族経営の店、地域のインフラを支える土木・建設・電気・設備関係の事業者、地道に雇用を守っている中小企業の声は、行政に十分届いているのでしょうか。

私は、届いていないのではないかと感じています。

観光振興そのものは否定しない

もちろん、観光振興そのものを否定しているわけではありません。

舞鶴には、赤れんが、海、引き揚げの歴史、海上自衛隊、豊かな自然、食文化など、外から人を呼べる魅力があります。

観光は地域経済にとって大切な要素です。

しかし、これまで舞鶴市で行われてきた観光投資は、度が過ぎていたのではないでしょうか。

人口が減り、地域経済が縮小し、道路や上下水道などのインフラ更新も必要になっている中で、大型観光施設や見栄えの良い事業に多額の税金を投入してきました。

しかも、その投資額の多くが、本当に市内経済に還元されているのか。

ここをしっかり検証する必要があります。

観光投資のお金は市内に回っているのか

設計、コンサル、広告、プロモーション、イベント運営、特殊な工事。

こうした事業の多くが市外業者に流れているのであれば、舞鶴市民の税金を使いながら、舞鶴市内の中小企業を十分に支えていないことになります。

観光振興の名目で税金を使っても、そのお金が市外に流れ、市内の事業者や市民生活に十分戻ってこないのであれば、それは地域経済政策として失敗です。

観光客を呼ぶことだけを目的にするのではなく、地元の飲食店、宿泊業、小売店、交通事業者、建設業、設備業、清掃業、警備業、印刷業、広告業など、市内の幅広い事業者に利益が広がる仕組みを作るべきです。

観光のために中小企業を利用するのではなく、中小企業を支えるために観光を活用する。

この発想が必要です。

観光産業には不安定さがある

さらに、観光政策にはもう一つ大きな落とし穴があります。

観光産業は、季節やイベント、天候、景気、感染症、社会情勢の影響を受けやすい業態です。

観光客が多い時期は忙しくても、閑散期には仕事が減ります。
大型イベントの時は人手が必要でも、それが終われば雇用は続きにくい。
そのため、観光関連の仕事は非正規雇用や短期雇用に偏りやすく、年間を通じた安定収入につながりにくい面があります。

もちろん、観光業に関わる事業者や、そこで働く人たちが悪いわけではありません。

問題は、行政が観光に過度に依存することです。

観光客が増えれば、街が豊かになる。
観光に投資すれば、地域経済が良くなる。

そんな単純な話ではありません。

観光客が非常に多い京都市でさえ、観光によって市民生活がすべて豊かになっているわけではありません。

交通混雑、ごみ問題、住民生活への影響、行政コストの増加など、観光には負担も伴います。

つまり、観光は万能ではありません。

安定した行政が、不安定な観光依存を進める矛盾

にもかかわらず、年間を通じて安定した給料が保障されている公務員が、不安定になりやすい観光依存型の経済政策を、地域経済の柱のように進めている。

ここに大きな矛盾を感じます。

安定した立場にある行政側が、不安定になりやすい観光依存型の経済政策を進めるのであれば、その効果とリスクを慎重に検証する必要があります。

本当に舞鶴市を立て直すなら、観光だけに頼るのではなく、年間を通じて安定した仕事を生み出す政策が必要です。

道路、上下水道、公共施設、住宅、地域インフラの維持管理。
製造業、建設業、土木業、電気設備業、小売業、サービス業、福祉、農業、水産業。

こうした地元に根を張った産業を支え、安定した雇用を作ることこそ、行政が本気で取り組むべき仕事です。

舞鶴市に必要なのは税金の地産地消

舞鶴市に必要なのは、派手な観光投資ではありません。
外部コンサルに頼った見栄えの良い政策でもありません。
一部の企業や団体だけが得をするように見える仕組みでもありません。

必要なのは、税金の地産地消です。

舞鶴市民が納めた税金を、市外に流すのではなく、市内で回す。

市内の事業者に仕事が生まれ、従業員の給料になり、家庭の生活を支え、地域の消費につながる。

この循環を作ることが、舞鶴市の再生には欠かせません。

大型事業ばかりではなく、小さな工事を数多く出す。
地元業者が下請けではなく、元請けとして仕事を受けられるようにする。
短い工期で資金回収しやすい仕事を増やす。
地域のインフラを守りながら、市内の中小企業も守る。

これこそが、舞鶴市に必要な経済政策です。

中小企業にもう一度光を当てる

公務員の街として安定しているように見える舞鶴市。

しかし、その足元で、地域経済を支える中小企業が疲弊しています。

市役所職員や市議会議員のボーナスが北部最高額である一方で、舞鶴市内の中小企業で働く人たちは、物価高や将来不安の中で必死に生活しています。

この現実を見ずに、市民目線の行政などできるのでしょうか。

観光で一時的に人を呼ぶことよりも、舞鶴市民が一年を通じて安心して働き、暮らせる経済を作ること。

そこに税金を使うべきです。

舞鶴市で取り残されてきた中小企業に、もう一度光を当てる。
市外に流れる税金を、市内に取り戻す。
一部の企業ではなく、市民全体に利益が広がる仕組みを作る。

市民の税金を守り、舞鶴を立て直す。

そのためには、税金の使い方を根本から変える必要があります。

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